2014/12/29

2014 マイ・ベスト・アルバム

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つまりはそういうことだったのか。僕は世界の秘密を暴いてしまった…。
考え思い出し、まとめて削ってひっくり返す、すると何かが見えてくるような気がする、2014年良かったアルバムランキング。


1位 Cherry Glazerr/Haxel Princess













ここには衝動はない。あるのはただいいメロディと夢見がちな優しさだけ。
どんなに都合のいい妄想だって許してくれそうなドリームポップ。でもそこには確かな重さもあって……(それはまさに質量を持った残像)。
どうしてこんなに完璧なんだっていうバランス感、ジャングリー過ぎず甘すぎす、そして過度に若すぎない。これで高校生だなんて信じない。
なんてことを考えているとあっという間に終わる25分。だからもう一回聞く。
これがセンスか?これこそが?しかしそれにしてはあまりにダサいジャケット、本当にセンスがあるのか疑いたい。しかし聞くとやっぱりいい。何回聞いても素晴らしい。




2位 Copeland/Because I'm Worth It













Inga Copelandは謎の女だ。
インガ・コープランドことアリーナ・アストロヴァ、本名がわかったところでそれはちっとも彼女を表しているように思えない。
Copeland(バンド)の復活と示し合わせるように、Inga CopelandからCopelandへと名前を変え、化粧品会社のキャッチコピーを皮肉る。すべての行動に意味があるようにみえて意味が無い、それとも本当は意味があるのだろうか?聞いてもたぶん教えてくれない。煙に巻かれるこの回転、もくもくとした白い煙の向こうから甘い声が漂ってきてそんなのどうでもいいって気分になる。そうしてひっくり返してもう一度。






3位 Iceage/Plowing Into the Field of Love













美学、ここには確かな美学がある。もちろん僕は適当でスタイルだけで音楽を聞いている。だから、いやだからこそわかるものがあるはずだ。みんなちょっと頭で考え過ぎなんじゃないか?これは評価しちゃダメなやつとか、格好つけてるって思われたくないとか余計な考えが頭の中でうごめいて気づけば耳を塞いでる。最初に感じた衝動を理性で押さえ込みなお溢れ出てくる感情、それがたぶんきっとこれ。ここには確かな美学がある。





4位 Alvvays/Alvvays













こういう音楽のことをなんて言えば良いんだろう?
なんの変哲もないようでそれでいて特別で。コーラとハンバーガーとスケートボード、添加物だってきっと入っているんだろうけれど(こっそりと)、でもそんなのどうでもいいかって思えるナチュラル思考のハンバーガー屋、それは特別なのかそうでないのか?とにかく今日も通い続ける(かわいいあの子もいるし)。もしかしたら答えはそこにあるのかもしれない。



5位 CE Schneider Topical/Look Who Showed Up Out Here













道を挟んだ向かいの家から聞こえてくる音楽。紅茶とバタークッキーのおやつの時間。僕は4歳で数字も時間の概念もよくわかってなかった。ママはいつだって優しいままでずっとそうだと思ってた。
押入れの中で見つけた宝物。ほこり被ってたアルバムに写る別世界、幸せそうに笑う女の子。それは現実と地続きだけど、まるっきり違って見えて……。
そんなデモ音源みたいな響きにまどろみ、眼はうつろ。






6位 Lower/Seek Warmer Climes













怒りそして衝動。ピリピリとした冷たく鋭利な刃物のようなサウンドはそのまま内側に突き立てられて、重くざらついた感触を残していく。パンクとポストパンクの違いはそのまま美学の違いなのかもしれない。ガラスにはガラスの割れ方っていうものがある。放射状に広がって衝撃が通ったあとを残してく。





7位 Dean Blunt/Black Metal




Dean Bluntは映画を撮りたいに違いない。そんな疑惑が確信へと変わる漆黒のジャケット、シーンが移り変わり今にも何かが始まりそうな予感が漂う。そこにはもうアンナ・カリーナの姿はない。ストリートに佇むアンヌ・ヴィアゼムスキー、ドゥンドゥン、銃声がひとつふたつ。そうして後悔とノスタルジックな優しい思い出が降り注ぐ。「これは全部悪い夢なの、それがただ続いているってだけなのよ」たぶん聞こえてくるのはそんなセリフ。そんな気もするし、そうじゃない気もする。



8位 Angel Olsen/Burn Your Fire For No Witness














パーティに出かけて行ってお酒を飲んで一人、家に帰る。
水を飲んで薄明かりの中ベッドへと上着を放り投げる。
そうしてなんだか寂しくなって自分を愛してくれる誰かの事を考えて少し泣く。
How Soon Is Now?でも彼女はしっかりと自分の足で立ち上がり前を見つめて歩き出す。
いつまでもいじけいる男の子に振り切って次へと進もうとする女の子、そこには確かな差があって……壁を見つめて僕はずっといじけてる。





9位 Ariel Pink/Pom Pom













しまいこんでたおもちゃ箱をひっくり返したようなシッチャカメッチャカさ。
2歳の頃買ってもらったおもちゃと6歳の誕生日に貰ったおもちゃ、おじいちゃんのクリスマスプレゼントに隣のお姉ちゃんのお下がり、お父さんの手作りおもちゃ、年代も用途もバラバラなおもちゃの集合体、ガラクタだって人は言うかもしれないけれど、そこには確かな思い出が詰まっている。
なんでAriel Pinkの音楽はこんなにもノスタルジックなんだろう?ブラウン管のTVの中で駆けまわるトムとジュリー、ふやけたシリアルに出しっぱなしのおもちゃたち。想像上の、記憶の中の、思い出の、これがアメリカ。







Topsの音楽はいつも向こう側で鳴っている。ブラウン管の向こう側、頭の中の向こう側、フィルターを通して光り輝く世界。僕はリバー・フェニックスで君はダイアン・レイン、ゴダールをパクったアメリカ映画のように思い出は美化され、なんでもなかったシーンに意味が付け加えられる。それはまるで午後のロードショーのように鮮明でそして同時にぼやけてる。心地よく、気分が良くなるように都合よく吹き替えられた新世界、光り輝く思い出、Topsの音楽はいつも向こう側で鳴っている。










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