2017/02/19

Jepeto Solutions / CE Schneider Topical Live 〜世界でいちばん優しい音楽〜

このエントリーをはてなブックマークに追加




CE Schneider Topical改めJepeto Solutions、そのライブはカジュアル感のあるラフな演奏でありながら(いやだからこそか?)曲の良さがより一層際立つ。単純にメロディが良くて気持ちが良くて、それだけでもう素晴らしい。

さすがにさらなるお昼寝感はないけれど、その代わりに体を揺さぶるリズムがある。Zach Phillipsのヴォーカル曲が加わったことで、なんていうかNHKの子供番組的な雰囲気も出てきた。歌のお兄さんとお姉さん、つまりはおかあさんといっしょ、鼻歌の最上級はやはり子守歌でもあってハンモックに揺れるノスタルジックフィーリングを連れてくる。あぁでもこの感じは絵本の読み聞かせのような気もしてきたぞ……zzz




そう、やっぱり曲がいいんだって。何気ないのに凄くいい。買い物に行かないで冷蔵庫の中にあるものでおいしいおやつを作ってしまったようなそんな感じ。お金をかけてさぁ作るぞって気合いを入れるんじゃなくて、肩肘はらずにサラッと作ってしまったような感じで高いお菓子じゃないけれどこの手作り感がたまらない、香るバターの幸せと特別感。





いままで散々ピクニックだ、子守歌だ、お昼寝だとか色々言ってきたけれど結局のところ、僕がCE Schneider Topicalの音楽から感じていたのは日常の愛おしさなのかもしれない。新しく引っ越した先に置き忘れられていた誰かのアルバムの写真をこっそりのぞき見ているようなそんな感じでもあるし、眠る前にお母さんの子供の頃はね……ってお話をベッドの中で聞かせてもらっているようなそんな感じもする。

そこで僕は気がついた。「世界でいちばん優しい音楽」そうだ、たぶん最初に聞いた時から頭に浮かんでいたのは小沢真理のこの漫画のイメージだったんだ。




シングルマザーのスウと娘ののんのん、二人で暮らす幸せな日常は夢物語だけれど落ち込んだり打ちひしがれたり感情の流れがリアルで現実の厳しさもしっかりあってだからこそどこかにあるかもしれない夢物語として素敵に輝き、愛おしさが溢れだす。

現実と地続きのおとぎ話、それはまったくCE Schneider Topicalも同じで夢見心地なだけでは決してなく、だからこそCE Schneider Topicalの音楽は世界でいちばん優しい音楽って言いたくなったりするんだろう。口に出すのはちょっと恥ずかしいけれど、でも本当にそうなんじゃないかってそう思う。優しさは甘さだけでは決して感じられない。

隣の部屋から聞こえてくる子供を寝かしつけるための絵本を読む声、それこそが僕にとっての世界でいちばん優しい音楽。そしてそれがこれだと言ってみたいそんな気分。

できることならば引き出しに入れたこのカセットを20年後か30年後にどこかの誰かに発見してもらいたい。そうやってそれこそ絵本のように受け継がれていってもらいたいって思うような素敵な音楽。そんなことをハンモックに揺られながら考える。これは世界でいちばん優しい音楽。













2017/02/14

Jenny hvalと理性的なおかしな人

このエントリーをはてなブックマークに追加


アストロホールで見たJenny hvalはとても魅力的な人だった。
まぁでもまずはこれを見て欲しい。


Jenny Hval performs "Conceptual Romance" | Pitchfork Music Festival 2016


こんなパフォーマンスをする人がまともに見えるだろうか?
そしてこんな曲を歌っている人が?


Jenny Hval performs "Kingsize" | Pitchfork Music Festival 2016


でも正直、ライブはちょっとがっかりだった。なぜならこのパフォーマーの女性二人がいなかったから。予算の関係で仕方がなかったのかもしれないけれど、音に加えてこういうパフォーマンスこそJenny hvalだって勝手に思っていたからちょっと残念だった。加えて寝転がるアクションを多用するスタイルのJenny hvalだから途中見えにくいところもあって没入感がそがれたっていうのもあるのかもしれない(これはもうアストロホールの構造上の問題だけれど寝っ転がるアクションには向いてないよね、ステージが低いから)。

ただやっぱり凄さの片鱗を感じさせるオーラのあるさすがのステージングではあった。 言うならばのJenny hvalの原型とかそういう感じ。本来ならばここから色んなものが肉付いていくんだろうなって。トーンの貼っていない漫画のようなそんな物足りなさ。

でもJenny hvalを見られて本当に良かったって思いもある。Jenny hval本人は想像していたよりもずっと小柄で(170cmくらいあると思ってたのに)チャーミングだった。そして驚いたのが本当にいい人そうだったってこと。

物販のところで喋っているのをちょっと見かけたけれど、物腰が柔らかくて可愛らしい人って感じでこれは印象がだいぶ変わった。でもよく考えたら歌声だけ聞くとかわいいって感じだもんな〜こっちが本当のJenny hvalなのかもしれない。根っこはまともでおかしいのは表面だけなのかも。

それで思い出したのはInga Copelandのこと。



まぁDean Bluntが素晴らしくふざけた人だっていうのもたぶんにあるのかもしれないけれど、でもInga Copelandもパフォーマンスを見る限り負けてはいない。

だけどその実凄く理性的な人で、Jenny hvalもそうだけれどこういう一見するとイッちゃっている人ほどまともで自分のやっていることをちゃんと自覚していて、だからこそ表現したいこともはっきりしているんじゃないかなって思う。

Jenny hvalにしてもInga Copelandにしても頭の良さそうな感じが凄くするし、もしかしたらピカソは基礎がしっかりしているからこそみたいな話なのかもしれない。しっかりとした考えが根底にあるからこそこういう前衛的なパフォーマンスができるってそういう話、Jenny hvalちょっとビート詩人みたいだなって思ったし。

それこそ飾り気のない原型みたいなライブだったからより一層それが浮き彫りになっのかも。

Jenny hvalは人間的な魅力に溢れる人だなっていうのがライブを見て思ったこと。ただのおかしな人ではない、おかしな人ほど理性的、これは本当に印象変わった。












2017/02/12

のぼる小寺さんとぼくのスパーズ

このエントリーをはてなブックマークに追加

















のぼる小寺さんの魅力はいったいなんなのか?映画的なカメラワーク?珍しいボルダリングという競技を漫画で扱っているから?それともきらめく青春の1ページがしっかり描写されているところ?

違う、だいたい合っているけどやっぱりほとんど間違っている。そんなの詭弁だ。僕が中学生なら真っ赤になって否定しただろうけれど、大人になった今なら言える、魅力だなんてそんなの小寺さんがかわいいからに決まっているじゃないか。それ以外の理由はない。映画的なカメラワークもボルダリングもきらめく青春もすべては小寺さんを輝かせるために存在する、この素晴らしさがわかるかい?僕にはわかる。






ではなぜ小寺さんはこんなにもかわいいのか?それは以下のコマを見てもらえればわかると思う。不良少女(倉田さん)と河原でゴミを拾って流れでマニキュアを塗ってもらうことになったシーンだ。



好きな色は?と聞かれ小寺さんは戸惑いながらこう答える。白…あと紺…?白は即答、紺は疑問符付きだ、で、柄でちょっと迷う。これは間違いない、間違いなく小寺さんはスパーズファンだ。僕にはわかる、表には出さないが確実に彼女は心の中にトッテナムホットスパーの愛を秘めている。きっとこの時頭の中に彼女のブルー&ホワイトアーミーの姿が浮かんでいたことだろう。




リリィホワイトは即答で紺でちょっと迷うあたり間違いないね。わかるかい?こんな女の子が悪い子なわけないじゃないか?だろ?だな。カイル・ウォーカーだってデレ・アリだってそう言うぜ。

で、あれば出て来るキャラみんなが小寺さんに夢中になるのも頷ける。こんなにもひたむきで一生懸命でかわいく腹筋が割れていて優しいスパーズファンの女の子だなんて好きにならない方が難しい(小寺さんを好きになれない、なってはいけないアーセナルファンとチェルシーファンの気持ちを思うと涙が出るね。ちなみに僕は卓球部の近藤くん派だけどみんなはどうか?)。

あぁ素晴らしき小寺さん。
小寺さんはスパーズファン、この事実は世界を救える。アニメ化したらアデルにOPを唄ってもらおう。

別に小寺さんがスパーズファンだと確定したわけじゃない?知ったことか隙をみせるから悪いんだ、隙があるから好きになる。

彼女の脇が甘いのかそれとも甘いから脇なのか?わからない、そんなこと。わかっているのは彼女がとってもかわいいってただそれだけだ。 





2017/02/10

Thieves Like Usときらめく悲しみ

このエントリーをはてなブックマークに追加












Ok、何も変わっていない。Thieves Like UsはThieves Like Usだった。何も変わっていなく、いつも通りでそれがとても素晴らしい。悲しい夜と報われない夜、それ故に消費されるドラッグにアルコール。これがこれこそが Thieves Like Us、セルフタイトルに偽りなし。

サウンドはよりソリッドに心はよりナイーブに、傷つきやすく傷ついて悲しくむくれていじけて涙ぐむ。僕が悪いんじゃなくて君も悪くない、ただこの夜だけが悪かった。報われないものだけが恋で、報われる恋愛映画は偽物で、痛みあるこの恋こそが現実だ。暗がりの中できらめく街には恋が溢れている。


THIEVES LIKE US - BROKEN MIRROR (official)




THIEVES LIKE US - JENNIFER (official video)


Thieves Like Us、もちろんNew OrderだけれどNew Orderよりロマンティックにより直接的に心の傷をえぐり出す。僕らは涙を流すために音楽を聞いて、恋に落ちるために踊り続ける。そうしてまた傷ついて音楽を聴いて、繰り返しのビートの中に恋を閉じ込める。僕と君の記憶が封じ込められたサウンドトラック、目を閉じれば痛みある本物の恋愛映画が上映される。そう、悲しみこそが人生だ。



2017/02/08

Communionsと乙女心 その3

このエントリーをはてなブックマークに追加



大きい音を出すんだ。
針を落として大音量で。

僕はちっぽけなことを気にしていたんだ。結局、CommunionsはCommunionsでダービー馬はダービー馬だった。

ポップに寄りすぎてはいないか?売れ線に走ったんじゃないか?そうかもしれないしそうじゃないのかもしれない。

アルバム出るまでは最高だったって人は言って僕もそうかもって思うけれど、でも聞くとやっぱりドキドキする。この感情はおそらく恋なんだろうけれど、意図的に僕はこんなポップな音は受け入れてはいけないって思ってはいなかったか?

The Stone RosesにOASIS、この言葉だけで定義してわかったような気になってそれでおしまい。すっかり小綺麗になってしまった、僕の好きだったCommunionsはもっと荒々しくてキレていた、たぶん存在するであろう未発表曲の方が僕は好きなのかもしれない、そうかもしれないしそうじゃないのかもしれない。

だけど僕は何度も何度もひっくり返して繰り返し聞いている。もちろんアルバム全体を通して聞きやすいってこともあるんだろうけどでもそれだけじゃないはず。このドキドキは10年前に聞いていたらもっと強かったかもしれないし、10年後に聞いたら素晴らしい名盤だってもっと興奮していたかもしれない。そうかもしれないしそうじゃないのかもしれない。

とまどい、この感情を現すならきっとそんな名前で、情報の波、現在進行形の世界にあてられて頭が揺さぶられてしまっているのかもしれない。けれど僕の心は変わらず脈を打っている。

かもしれない、かもしれない、かもしれない。わからないってことはきっと本物で、だからこそこんなにもドキドキする。そうかもしれないしそうじゃないのかもしれない。

でもCommunionsは間違いなくダービー馬で、そしてダービー馬はダービー馬だった。だからこそこの手はひっくり返すことをやめやしない。ひっくり返しながらどうしてこうなのかと考えている。

かもしれない、かもしれない、かもしれない、これはDefinitely Maybeなのか?そうかもしれないしそうじゃないのかもしれない。

いつか答えが出るかって?Maybe I don't really wanna know、そんなこと、俺は知りたいとは思わないかもね。




Communions - Come On, I’m Waiting





2017/02/01

Hazel Englishとぼくとナボコフ

このエントリーをはてなブックマークに追加



そこにあるのはなんだい?そこにあるのはなんだっていうんだ?
君の目はどこについていて、どこを見ている?

まったくもってHazel EnglishのEP(Never Going Home)のジャケットは素晴らしい。
もちろん表も素晴らしいけれど、大事なのは裏ジャケだ。表は麗しく裏では……僕の言いたいことわかるだろ?


Air France的な幸福感に包まれて僕が夢見るもの……そんなのナボコフのロリータ(新潮文庫版)に決まっているじゃないか。ツィイーな女の子の足元にはブルーのトランク、彼女はきっと旅に出る。

わかるか?わかっているんだろう?少女性とは、それはつまり脚だ。そこに宇宙の真理とロマンスが詰まっている。かかってこいよ、モリッシー。ナボコフとついでに若島先生も僕の味方だ。もちろん、あんたの言うともよくわかるけど。監獄獄学の理事長だっておんなじさ。



The Smiths - Some Girls Are Bigger Than Others (Live)


OK、モリッシー、サンキュー理事長、だけど僕のドロレス・ヘイズは負けやしない。




Hazel English - Control




Control、It's Not Real、I’m Fine、裏返した先、B面の流れも完璧。もう家には帰らない。






2017/01/29

Cherry Glazerr/Apocalipstick 〜ルージュロケット、Awesome Again〜

このエントリーをはてなブックマークに追加







ダサい、ダサいよジャケットが。1stアルバムもダサかったけれど今回もダサい。中から取り出して見てもびっくり、鬼がいる、赤青黄色の鬼、でもって白にピンクを散りばめたスプラッタのような、でもイチゴミルクのような優しさ感じられるようなダサいカラーヴァイナル。OKかい?OKなのかい?わからない、そんなこと。Another Girl, Another Planet、まったくもって彼女は別の星の女の子って感じだよ。


でも相変わらず曲がいい。出る前にちょっこと聞いてアレンジをハードにしすぎじゃないか?音が太くなった分だけ魅力もなくなっただなんて危惧していたけれどそんな事はなかった。やっぱり根幹のメロディが素晴らしいんだと思う。音は太いんだけどメロディは変わらず繊細で、前作のスカスカの空間を埋める奇跡のメロディが今回は肉体を伴って迫ってくる感じ。



Cherry Glazerr - Told You I'd Be With The Guys

決してクレメンタインが可愛いからって無理矢理褒めているわけじゃない、まして額の同じ場所ににほくろがあるからってシンパシーを感じているわけでもない、本当にいい。
例えば去年出たアルバムだと、Sunflower Beanのアルバムに近いかなって思うんだけれどこの辺りエディ・スリマン大先生はどうお考えだろう?しかしSunflower Beanよりももっと柔らかさがあるような気もする。


Sunflower Bean - Easier Said

余談だけれどSunflower Beanはあの目立っている女の子のヴォーカルの曲だけでいいんじゃないかって気がしてならない。いやあの男子のヴォーカル曲も素晴らしいんだけれどそれは別のバンドでいいんじゃないかって。だってこの女の子(なんて名前だっけ?)が素晴らしすぎるんだもの。


Cherry Glazerr - Nurse Ratched

しかしCherry Glazerrこのアルバムはいいな。骨太だけどサラッと聞ける。メンバーも大幅に変わってどうなることかと心配したけれど、本当に曲が素晴らしい。ここまでいいと尚更、このジャケットさえって思ってしまうけれど、不思議とじゃあどんなアートワークなら良かったのかって言われると思い浮かばない。前作もそうだけれどどうしてもオリジナルのアートワークのに引っ張られてしまう。ってことはそれだけ強力な印象をもたらしているってことなんだろうか?良くも悪くも(いやでも悪い)。

このビデオもなと〜センスというものを考える日々。
アルバムは文句なしにかっこいい。でもだからこそ悩ましい。
あえてだとわかっちゃいてもなんかこう。
しかしこうやって考えてしまうっている時点でもう彼女の術中にハマっているのかもしれないい。グルグル回るピンクと白と真っ赤なルージュ型ロケット、完璧じゃないからこそ気になって……。いやでもしかし……。