2017/09/17

The Fake of the Fake Hype Williams 〜ニセモノのホンモノのニセモノ〜

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Hype Williamsまさかの復活。なんの前触れもなく突然に。
だが俺たちは奴らじゃない。One Nation以外の全てのものはニセモノだ。そう言って帰って来た見知らぬHype Williams。
お前は誰だ?何がしたい?Dean Blunt & Inga Copeland、それが僕にとってのHype Williamsだったはずで、いつの間にか僕は違う世界線に迷い込んでしまった。これがシュタインズゲートの選択か?たぶんそうなのだろう、意味はなくとも何かある。ふざけた謎とロスタイム、それが世界を面白くする。Hype WilliamsのRainbow Editionこれはいったいなんなんだ?




というかそもそもHype Williamsって名前自体がヒップホップの有名ビデオ・ディレクターの名前のパクリだったわけで、その時点でもうふざけてた。俺たちは偽者で誰でもない、ただいい音がそこにあるだけだ、そんなメッセージが込められたいたようにも思えるし、その真面目にふざけた精神性こそが偽者のHype Williams一番の魅力だったように思う(でも怒られたのかまずかったのかその後Dean Blunt & Inga Copelandと名前を変えてHyperdubからリリースすることになった)。

このどう聞いても良い曲で、どう聞いてもSadeのThe sweetest tabooのカバーを違うものとしてアルバムに入れちゃうくらいにふざけてた。


Hype Williams - The Throning

偽者の名前で偽の曲を最高にクールに仕立て上げる、これこそが僕にとってのHype Williams、なんだかよくわからない謎の魅力。本物と偽物の境界線、胡散臭さいフェイクのリアル、仮想世界の現実と現実の中の仮想世界、お互いのコスプレをする王子と乞食、Burialの顔をはっきりとイメージできるような世界ではこのふざけた姿勢は格段に輝くし、謎は謎のままがいいけれど、それでもやっぱり気にはなる。なっちゃうよね?だってそれが謎ってもんだから。



使っているマーク自体はHyperdubから出たDean Blunt & Inga Copelandの時と同じだし、音を聞いてもUntitledと似た雰囲気を感じるし(特に16曲目のPretty Young Ting)短い曲を繋ぐことによって映画的なシーンの移り変わりを表現するってスタイルは最近のDean Bluntのスタイルと一緒だし、少なくともDean Bluntは関わっているんじゃないかなって気もする。

でもInga CopelandもInga Copelandで、Copelandっていうバンドの復活に合わせるようにわざわざIngaを取ってCopelandと紛らわしい名前に変えて化粧品会社のロレアルのキャンペーンを皮肉ったタイトルのアルバム(Because I'm Worth It)を出したりしてたし、いかにも今までは偽者だったってやりそうな感じなんだよね。明確なヴォーカル曲が入っていないのもわざとだろうし、これは怪しい。




ちょっと調べてみたら、ストⅡを改造したやつをRainbow Editionって呼ぶみたいでタイトルからしてやっぱり怪しい(タイトルロゴが七色だからそこからRainbow Editionって呼ばれているらしい、Street Fighter 2  Rainbow Edition)。
オリジナルをいじくってグチャグチャにかき回しパワーアップさせたニセモノ、アルバムのタイトルはきっとここから来ているんじゃないかって気がする、いかにもHype Williamsらしいし。でもそのらしさっていったい誰のらしさなのか?やっぱりわからない。



Hype Williams - Smokebox. The Den. Percy


音楽的にはそれこそなんだかよくわからない映画を見せられたような不穏な雰囲気で好きな感じだったけど(これはなかなかの名盤)、しかし、しかしだよ、もうこうなって来ると覆面をしたHype Williamsのライブが見たくなってくるぜって話だよ。なぜだか3人いる!って余計にわけのわからなくなってしまう感じのやつ。

謎が世界を面白くする。わからないからこそ、わかりたくなるこの気持ち、七色に輝くニセモノ。そこにいるけど触れられないし聞けもしない、それが僕らのHype Williams、ふざけたニセモノ食わせ者。いつかなにかがわかったとしてもきっとそれも嘘だって信じられるような、彼らはそんな嘘をつく。









2017/09/01

そしていつも通りの夏へ…スパーズ移籍市場 17/18

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あまりに遅い夏からいつも通りの夏へ、終わってみればいつものスパーズ、我らがダニエル。8月18日にクラブレコード42mポンドでダビンソン・サンチェスを獲得するとそこからはいつものようにデッド・ラインデー付近の数日で帳尻を合わせるように足りないピースを埋めていった。これが出来るならもっと早く動けよって毎回のように思ってしまうけどクラブの規模的に他のクラブの動きを待ってからになってしまうのは仕方がない。当然リストアップはしてるんだろうけど交渉に入るのはある程度市場の流れが出来てから、そいうスタイルでずっとやって来たから最終日に上手く立ち回れるんだろうけど、それで失敗した年もあったから良くも悪くも諸刃の剣(選手がチームに馴染むまでの時間もあるし)。でも今年の夏は勝利を手にした夏だっていっても良いんじゃないかって気がする。大事なのはこれで結果を出すことだけどしかし字面を見ると悪くない。






獲得 IN
DF ダビンソン・サンチェス £36m
GK パウロ・ガッザニーガ ?(少額?)
DF フアン・フォイス £10m
DF セルジュ・オーリエ £23m
FW フェルナンド・ジョレンテ £15m

放出 OUT

MF ナビル・ベンタレブ £18m
DF フェデリコ・ファシオ  £3m
FW クリントン・エンジィ £6m
DF カイル・ウォーカー £45m
DF ケビン・ヴィマー £17m


なんだかんだで今年も若干のプラス(5mくらい?)さすがはレヴィ。目玉はやっぱりダビンソン・サンチェスで数は足りているCBの選手をいの一番にクラブレコードの金額を出してまで獲得したことからその期待の高さがうかがえる。

そしてオーリエ、アデバ以来の問題児の加入、いつオーリエ檻へという見出しが躍ってもおかしくないという触れ込みだけれど、実力は折り紙付き、でも性格は札付き、その辺りが果たしてどうでるか?なんだ話してみるといい青年じゃないかってそんな展開を期待しつつもいつ爆発するのかと毎週毎週目が離せない。でもウォーカーの半額で3歳若い同等以上の力を持った選手を獲得したっていうのだけを見れば本当にいい獲得だと思う。だから後は使い方、ブランド品をアウトレットで買ったみたいなお得感はあるけれどチームに上手くなじめるかって気になるのはほんと素行。




でもってジョレンテ、ソルダードと共に何年か前に噂になってたけどついに来た。チームに厚みを出すっていう点でこの獲得は大きい。正直32歳の選手に15mは高いかなって思いもあるけど、昨シーズンにスワンズで大活躍して(33試合11ゴール)ケインとまた違った高さとポストという明確な武器を持ったベンチも受け入れてくれるであろうベテラン選手ってもうこれ以上にないって位の人材。もちろんヤンセンにも期待したいけど(ヤンセン結局スパーズに残った)やっぱり去年の実績からくる信頼感が違う。ケインの二度の離脱であたふたした昨シーズンを繰り返さない為の獲得。試合終盤にボールをキープしたい時にもパワープレイでどうにかしたい時にも投入しやすいし時にはツートップで試合に臨むことだってあるかもしれない。

さらには将来の為の有望株フォイスを獲得し3rdキーパーをイングランドに馴染んだガッザニーガで埋めたというのもいい。これは中々の立ち回り(しかしパウ・ロペスの1年ローンはなんだったんだろう?)。欲を言えばお尻に問題を抱えていて稼働率に不安があるデンベレの代わりにボールを運べ散らせる選手、アンドレ・ゴメスが欲しかったけれどまぁこれは仕方がない。デンベレの年齢的にもそろそろ後継をってポジションだけれどここはウィンクスのブレイクに期待する。




ウォーカーの乱で幕を開けた17/18の移籍市場だったけれど終わってみれば昨シーズンのスカッドに厚みを出すことに成功したんじゃないかって思えるこの陣容、後はオーリエがいい子であることを祈るばかり。オーリエに問題がないのならば昨シーズンのチームを一回り大きく厚くするって目的は十分達成したんじゃないかなって満足のいく移籍市場だった。それでいて収支がプラスっていうのが本当凄いよ。





2017/08/02

あまりに遅い夏 スパーズ移籍市場 17/18

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遅い、遅い、遅すぎる夏2017。8月1日現在で我らがトッテナム・ホットスパーが獲得した選手の数はゼロ。コカコーラでもペプシでもお好きな方を頼みなよってそんな感じの夏の日々、気がつけば開幕まで二週間を切っているストロング・ゼロ、本当にこれでいいのかい?

いいわけないだろ、当然そう思うけどでもなんで選手が獲得できないかって事情もなんとなくわかるんだよね。ほら、去年の得失点差+60だったわけじゃん?次点がチェルシーの+52、その次がマン・シティの+41、最後2試合のブーストがあったとはいえぶっちぎりって言っても良い数字。そんなチームに選手を加えるっていうのがいかに難しいことかちゃんとわかってる。



ヴィマーを放出するという噂のあるCBはトビー・アルデルヴァイレルトとヤン・フェルトンゲンの鉄壁といえるコンビがいて3バッグにするにしてもマルチロールが出来るダイアーは出来れば外したくない、そうなると欲しいのは彼らが調子を崩したり怪我をした時に出番が来る控えなわけで、出場機会が保証できないから有望な若手選手はたぶん来たがらない。

しかも今季は移籍市場を飛び交う札束の額が半端なく上がってるからね。今シーズン他のチームが獲得したCBの値段を見てみなよ。チェルシーが獲得したリュティガーが33m、マン・ユナイテッドのリンデレフが30m、エヴァートンも頑張ってマイケル・キーンを30mで獲得した、つまりこのクラスの選手を獲るには30mポンドは必要だってこと。でもベンチに置いておく選手にそこまでお金を出せますか?ってそういう話。これは他のポジションも同じで出場機会を保証できないから思うように選手を獲得できないっていうのもわかるんだよね(同時に早めにチームを作んなきゃいけないんだよ、だからさっさと札束でどうにかしろ、他のチームはやっているし金あるんだろ?って意見もわかるけれど)。



今必要なもの

今のスパーズに必要なのは厚み。じゃあその厚みを出すにはどうすればいいかって言ったら、それはたぶん既存の選手をベンチに追いやれるようなスペシャルな選手を獲得することだよね。昨シーズン完成に近づきつつあったチームをもう一段上のレベルに押し上げるにはそれがたぶん一番。でもそんな選手が望む週給が出せるかって言ったらそれはなかなか難しいし、そもそもそんなレベルの選手はおいそれと市場に出るものでもない。だけどこれ以上を望むならと今は市場が動くのを待って獲得のチャンスをうかがっているんじゃないかなって。だから今の状況はもしかしたらアーセナルがエジルを獲得したシーズンに似ているのかも。あのの時もベイルが決まってそこから一気に話が進んだって感じだったから。

いずれにしてもどこでどう動くか見極めが肝心。望む選手を獲れないならば若手を育てればいいっていうのは最後の手段だと思うんだよね。マーカス・エドワーズにキャメロン・カーター・ヴィッカーズ、そしてカイル・ウォーカー=ピータース、もちろん若い選手のブレイクを期待したいけれど、それはしっかりとした土台があってのこと。+αをベースにしてはいけない。

それにウォーカーを放出した以上、右SBはきっちりお金をかけてレギュラークラスの選手を獲得しなきゃいけないポジションだからね(リーグに加えてCLもあるからトリッピアだけだと心許ない)。レヴィにしてはわりとあっさりウォーカーをマン・シティに売ったなって印象だったけど、その代わりとなる選手を未だに獲れていないのはきっと交渉が上手くいっていないんだろうなってそんな感じがしている。ここのポジションは積極的に動かない理由がないってくらいのところだから。


マスク・オブ・ゼロと遅すぎる夏

そんなこんなの獲得ゼロ。なんだかモヤモヤするのはたぶんあえて動かずチャンスをうかがっている部分と、水面下で動いてはいるんだけど上手くいっていないって部分が両方あるから。だからなんとも言いがたい。フラストレーションがたまっているけど、ある程度理解もできるってそんな状態。でもどうにかはしなきゃいけない状況だからきっと最終日付近で色々動くんじゃないかって気がしている(ヴィマー放出とモーソンへの猛アタックが同時に来るとか)。

過去最高のシーズンを送った後、結局こうなるのかっていう後手後手の夏。本音を言えばその前にどうにかして欲しいけど、結局はそう、奇跡を信じ最終日を待つ、いつものように。ラフィーが出るかシソコが出るかそれともエジルか?

こんな風にならない為には歴史と格とお金と全部が必要だよなってそんなことも思ったりもする。





                HEAVEN "IT'S NOT ENOUGH"



2017/07/09

僕の好きなジャケット 20選

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音楽にはメッセージと思想、社会と歴史、愛と思い出が込められていて、それを目に見える形にしたものがジャケットなんだ。一見なんのメッセージも込められていないジャケットにだって実はなんのメッセージも込めなかったというメッセージが込められている。
そんな戯言、僕の好きなジャケット  20選。


1. Thieves Like Us - Really Like To See You Again



ドア越しに聞こえる音楽、パーティは向こう側で続いている。世界は扉で隔てられ孤独が夜を支配する。存在の耐えられない軽さ、自分は特別なんかじゃなかった、居場所を失い夜を彷徨う彼女の愛。


 2. The Caretaker - Patience (After Sebald)



スノーグローブの中、世界は箱に収まった。周りを囲む海、水はどこにも逃げなくて、僕らは壁に阻まれ留まることを強いられる。しかしだからこそ音楽は悲しく澄んで響き渡りそれが冷たく暗く心を揺さぶる。


3. Elliott Smith - Elliott Smith


栄光と挫折、成功と失敗、どちらもたいした違いはない、どこにも届かず落ちていく。違うのは唯一姿勢だけで、それだけで世界は違って見える。僕らは宙に浮かんでいて、死に少しずつ近づいていく。悲しさを受け止める術、知っているから生きていける。


4. Heaven - Lonesome Town

 

ありはしない完璧な幻想、決して後悔しない映画のようなスクリーンの向こう側の佇まい、音楽なんていらないくらいに全てを物語るジャケット。悪夢だとしても今夜の夢に出て来て欲しい。触れられない向こう側の美しさ。

5. The Big Pink - A Brief History Of Love


これは現実なのか夢なのか、生きているのか違うのか?見えているのかいないのか?感じるからといってそこにあるとは限らない、そうトム・ヨークも言っている(ThereThere)。やはりそう、美しさは幻でだからこそ美しい。

6. Sky Ferreira  - Night Time My Time



少年誌が僕らに教えてくれたたどり着くべきピンクの頂、水滴のついたレンズの向こう画面越しの彼女、それはやはり触れられないからこそ美しい。壁の色と髪の色、配色も完璧。

7. The Birthday Party - Hee-Haw



跳ね続ける死神ロデオ、ロシア構成主義が云々かんぬん。終わりの見えない闇の時代を生き抜く術、衝動を解放ししかし決して振り落とされぬ事、そうでなければたちまちに。死はなにも特別なものではなくすぐそこにある。


8. The Cure - Standing on a Beach



老人と海。おぉムルソー、アルベール・カミュ、異邦人をモチーフにしたデビュー曲でそう呟いたロバート・スミス、これは狙ってやっているシングルス。すっかり爺さんになってしまった気分さ、それは時の流れも感じさせ海辺に立つ。


9. The Beach Boys - Surf's Up


 

うなだれる馬上の騎士、力及ばず時は過ぎ去り戻りはしない。どうにもならない無力感、だけど生きていくため僕らは癒やされなければならなくて、だから君がDisney Girlsが必要なんだ。打ちひしがれた心、再び立ち上がるための穏やかで静かな時間、それはまるで海の底にいるような……。


10. The Beatles - Revolver

 


真似されるにはわけがある。一見シンプルに見えつつも仕掛けが満載。魔法がかかった音楽に魔法をかけられたジャケット、時を超えいくつもの模倣を生み出すそれ、白黒だけど色あせない魔法の軌跡。


11. Acid House Kings - Advantage Acid House Kings


 


世界一のテニスジャケ。TennisよりずっとTennisっぽい。女子を抜き、男三人にしたこのセンス、生まれる絶妙なバランス、内容と特に関係ないところも高ポイント。アドバンテージ以上に最高なナイスなジャケット。


12. Goat Girl - Country Sleaze / Scum


溢れんばかりのセンス、ラフトレードの文字を体に踊り出しそうなこのジャケット(っていうかビデオで実際踊っている)やはりものをいうのはこのセンス。形になったアイデア、Goat Girlは全てがいい、大好き。


13. Hazel English - Never Going Home



まさかの裏ジャケ。世界中のハンバート氏を唸らせる素敵なポージング。わかるかい?少女性とはそれはつまり脚だ。そこに宇宙の真理とロマンスが詰まっている。詳しくは新潮文庫版のロリータを参考にされたし。


14. Summer Twins - Limbo



女の子がじゃれてるだけじゃん、君はそう言うかも知れないけれど僕も言う、じゃれてるだけだから良いんだよ。そもそもじゃれるって何?戯れるだよ。つまり可愛い、それ以外はどうでもいい。可愛さの正義もしくは世紀、そしたら後は愛でるだけ。


15. The Flaming Lips - Yoshimi Battles The Pink Robots



優しさ溢れる大戦争、毎日飲んでるビタミン剤、わかるかい?君の知っている人はいつかみんな死ぬ。優しさの意味、深い悲しみ、感じる心、すべてはきっと繋がっている。


16. Jarvis Cocker - Further Complications


 

一番好きなジャーヴィス・コッカー、時代を通り抜け上下も関係なくその瞳でじっと前を見つめる。優しさと愛おしさ(しかしどこか寂しさも感じる)、いつかはこんな風になりたいとベッドでポーズを真似してみる。


17. Prefuse 73 / The Books – Prefuse 73 Reads The Books E.P.



都会の喧噪、一杯のコーヒー、そして本、お洒落の全て。後ろの会話をBGMに現実との境を、紙の手触りを確かめる。交差する世界の日常、格好いいものは格好いい。


18. Bobb Trimble -  Iron Curtain Innocence


無垢なる心、純粋だから傷ついて傷つくからこそ破壊する。迫り来る世界から自らを守る為に手にする武器、触れたら壊れてしまいそうな優しい暴力、覚悟を決めた心が壊れる前のその瞬間。


19. Metronomy - Nights Out


 

この上ないダサさ、でもこれでいい。だってMetronomyはイケてちゃいけないんだから。上手くいかなかった夜の上手くいかなかった三人、昨日もそうだったし今日もそう、だけど明日こそ、そんな日々がずっと続くと思っていた。


20. Klaus Johann Grobe - Im Sinne Der Zeit


体に挟まったボール、笑顔で抱きしめ合うけれど決して交わることはない。おかしな悲劇の温度差、それは僕にグッバイ、レーニン!のベルリンを思い起こさせて……なんだかそんな気分になる在りし日の思い出。





2017/07/02

2017 上半期のベストトラック

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1.  JW Ridley -  Everything (Deathless)





曇り空のDIIV、それはもはやJoy Divisionなんじゃないかと錯覚させられる、T・S・エリオット風の歌詞、ルックスも含めてJW Ridleyは全てが好き。っていうかもうこのビデオが最高でそれだけでずっとついていこうと思わせてくれる。持っている7インチとはアレンジが違うんだけれど、どっちもいい。もはや頭の中で勝手なRemixが流れるくらいたくさん聞いた最高のデビュー盤。



2. HMLTD - Music!




突き進むHMLTD。シングルを出すたびに懐の深さを見せつける。決して勢いだけでも格好だけでもない本物のMusic!次の曲も絶対良いはずだって確信がもてる、そんなことを言いたくなるくらい完全に心を掴まれた。
大仰さと繊細さを兼ね備えた近未来SF、輝くネオンの世界のスペースバンド。次の一手が本当に楽しみ。そしてライブも見たい、YouTubeで見られるライヴ映像はまるでSF映画のワンシーンみたいんなんだもの。80年代の少女漫画が夢見た未来が今なんだなってなんだかそんなことを思ったりもする。


hmltd | apple of my eye | live @ tinals





3. Heaven - Lock & Key




ジャケットを見ただけでわかる素晴しさ。This is the girl!そう叫びたくなるほど完璧なデビッド・リンチマナー、マルホランド・ドライブをブルーにベルベッドしそのツイン・ピークスに顔を埋める、そいつが今の僕の夢。滅茶苦茶言っているって自分でもわかっているけれど、目の前に現れた完璧な幻想は、それはもはや悪夢で僕の心を捉えて放さない。スクリーンの向こう側からやってきたファムファタール、抗うことの出来ない魅力。




4. Joy Again - Another Song About Ghosts






寂しさと優しさが共存するこの感情、劇的ではなけれどしみじみとした愛がそこにはあって、世界にそっと寄り添うJoy Again。日常はささいな出来事の繰り返しなのかもしれないけれど、この愛おしさは特別で、そこはかとないいじらしさもそこにはあって……とにかくあぁもう好きだなと言いたくなる。普通に特別なこの感情、その名は愛。




5. Draa - Even In My Dreams (All My Life)




眉毛が太い人は実は繊細、僕は世界の真実を掴んでしまった、ほらモリッシーをみてみろよ。そんな戯言を言いたくなるくらいに青く美しい、Draa。真実は求める意思を持つものだけに与えられ、夢は消えてしまうからこそ美しい。永遠に続くことがないとわかっているからこその輝き、美しさとは常に危うさと共にある。いつか失われてしまうもの、その光はこんなにも美しい。