2017/01/18

トム・キャロルの移籍

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キャロルのスワンズへの移籍がどうやら正式に決まったみたい(移籍金は£4.5m?)。色々思うとこれはあるけれどこの移籍は本人にとっても良かったんじゃないか?最近はベンチ入りもしてなかったし、将来性って言う点でウィンクスの方がどうしても優先順位が高くなってしまうしこのままスパーズに残っていてもしょうがなかった。

それにしても18かそこらでELリーグに出た時にはスパーズでブレイクすることは間違いないって思ったのにな。メイソン、ケインにケビン・スチュワート、プリチャードにタウンゼントそしてキャロル、この中でキャロルが一番成功するって思ってた。でもまさかケインがダントツの成功を収めるとは。ケインは強力なFW陣の中でなかなか試合に出れられないよな〜って感じだったのに(デフォー、クラウチ、パヴ、アデバ、そしてソルダード)。

キャロルに求められたのはまさにモドリッチの役割で中盤でボールを散らしゲームを作ることだった。それがまったくできていなかったわけではなかったけれど物足りず、いつでもあと一歩、もうちょっとを求められていた感じだった。

昨シーズンは結構使われたけれどついに殻を破れなかたってことなんだろう、残念だけれど。繰り返しになってしまうけれどウィンクスがここまでいいと同タイプというか同じような役割のキャロルの席がなくなってしまうのも仕方がない(年齢に加えてウィンクスはある程度ボールを運べてスピードもあるってことも大きい)。

24歳、試合に出るのが何より大事な時期だしなじみのあるスワンズはいい移籍先だったんじゃないかと思う。スワンズにはシギーもノートンもいるし。まずは降格しないことだけれど。

スパーズでのトム・キャロルは毎年ブレイクするような予感だけさせて未完で終わってしまったってそんな感じだった。アカデミーから上がってきてそのままトップチームで活躍するって本当に難しいよ。好きな選手だったけれど、この移籍は仕方がないって思えるそんな移籍。






2017/01/13

16/17 シーズン前半戦のスパーズを見て思ったいくつかのこと

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ポッチェティーノの三年目、2017年1月17日現在、プレミアリーグで首位チェルシーと7ポイント差の2位、優勝争いに食い込めるか食い込めないかというそんなポジション。去年もこの時期同じような感じだったから(確かレスターと6ポイント差とかそんなだった気がする)もう完全に優勝争いに加われるかもしれないってそんな立ち位置のクラブになったってことだろう。

もちろんそうであって欲しいという希望的観測もたぶんに含まれているけれど少なくともポチェになってから一段レベルは上がったかなって感じはしている今日この頃、そんな中で今シーズン(16/17シーズン)ここまでの良かった点と悪かった点をちょっと振り返ってみようと思う。

良かったところ

・ワニヤマ獲得、大正解



まぁどんな選手か完全にわかっていて獲得しているから当たり前と言ったら当たり前かも知れないけれどそれにしたって見事にハマった。ワニヤマがいてくれたおかげでトビーが負傷でいなかった間ダイアーをセンターバックに回すこともできたし戦術の引き出しがぐっと広がったのは大きい(3バックだって出来るし4バックに戻すのも容易い)。守備範囲の広さと体の強さはもちろんのこと性格もかなり良さそう(アメコミの気のいいヒーローみたいなさわやかさ)。

難点をあげるならばカードの多さ(セインツ時代から多かったけれどじっくり見てみると反応が良すぎて勢いがついて止まらないって感じのが多かった。この辺りはボール奪取の鋭さと表裏一体)と視野があんまり広くないところ。そこまでは求めすぎかとも思うんだけれどもうちょっとボールを前に運べたらなって思うことも。

・ハリー・ウィンクスの躍動



ウィンクス、3年前くらいにシンガポールでのプレシーズンマッチで初めて見た時には線は細いけどパスセンスはあるしこのままモドリッチのようになってくれないかななんて思っていたけど、いまじゃすっかりパーカーみたいな選手に。モドリッチと言うよりは長いパスが出せるスコット・パーカー、すっかりたくましくなった簡単には当たり負けしない体にスピード、くるくると回って相手を振り切るところなんかは本当パーカーの姿を彷彿させる(パーカー好きだったな。モドリッチ、パーカー、負ける気しなかったあの日の中盤)。

ベンタレ、メイソン、キャロル既になくと言っても良い今の状況でアカデミーの期待を一身に背負う我らがハリー・眉毛・ウィンクス。オアシスを流したいところだけれどここはDMA'Sで我慢しておく(ところでなんでWHLでいつもLay Downが流れているんだろう?Give me someone new、レヴィに対する要望か?それとも新スタジアムを建てているぜってことなのか?)


DMA'S - Lay Down


・ますます輝くデリ・アリさん


この掘り出し物ののジャガイモ時々ナツメグ、前半戦は代表疲れもあってかイマイチぱっとしなかったけれど寒くなるにつれてだんだん調子を上げてきた。昨シーズンも凄かったけれどそれよりいい。当たり前のようにスケール感を増していてどこまでいくのか本当に楽しみ。

アリの良さはどこかって聞かれたらまずは得点力、飛び出しの上手さがあげられるんだろうけれど、個人的にはパスを出すタイミングの良さが一番じゃないかって思う。呼吸を合わせるのが上手いというか時が止まるような絶妙なタイミングでパスを送るセンス、この辺りは見ていて他の選手とあきらかに違う。何度も絶望を味わわされたようなマン・シティのシルバみたいなそんなタイミングのパス、こういうのは本当にセンスだなってそう思う。アリにはこのまま得点力と高さのあるシルバみたいな選手になってもらいたい(ってそれは望みすぎか)。しかしマジで掘り出し物だった。

・どんどん良くなるローズ



もともと身体能力は最高だったけれど(ローズならきっと体操の代表選手にだってなれたんじゃないかってくらい)ポチェの指導によってその能力を生かす頭も身につけたんじゃないかってくらいの最近のローズのプレイ。相変わらずプレーは荒くクロスも拙いけれど、中に切れ込み仕掛けていくなどいまじゃ攻撃の重要なキーになっている。まさかローズがこんなに良くなるとは昔は思わなかったな。そう考えるとやっぱり指導者って大事なのかなって思う今日この頃。さりげなく右足の精度も良くなっているような気がする(おかげでボールタッチが良くなった?)。

悪かった点

・ケイン序盤の大ブレーキ



疲れのせいかユーロの不調そのままに開幕から精彩を欠いていた我らがエース、ハリー・ケイン。運動量は落ち、キープも出来ずそうこうしているうちに怪我に見舞われ一ヶ月あまりの離脱。12月からようやく復調気配を見せてきたもののまだまだ良い時と比べたら物足りない。

正直ケインさえ良かったら勝ち切れた試合もあったんじゃないかって歯がゆい思いもした。

・ヤンセン未だフィットせず




そんなケイン不調時の穴を埋まるべくして獲得したはずだったヤンセンだったが、未だにオープンプレイからの得点はなくもがき苦しんでいる。体を張って追いかけ守り、ポストプレイも頑張るけれど、味方との距離感が全然あっていない。もしかしたらツートップ向きの選手なのかもしれないけれどそんなことも言っていられない今の状況。

ケインの怪我もあり出場機会を十分与えられてのこの結果は本人的にも辛いはず(最近はちょっと自信を失っているようにも見える)。ラメラのように来シーズン以降フィットしてきてくれるかもしれないけれど、ケインのバックアップとして獲得した当初の期待は裏切られた。

逆に言えばケイン、ヤンセンの両ストライカーが不調でよくここまで上位にくらいついたと言えるのかも(前半戦チャンスクリエイト数がリバプールについで2位だったって話らしいですよ。得点少なかったのに)。

・シソコの居場所はどこ?




30m。シソコは確かにいい選手で使いどころを間違えなければかなりの武器になると思うしもうなっているのかもしれないけれど、それでも30mの価値を見せているとはいいがたい。スペースがあってこそ輝くカウンター向きの選手で引かれた相手には効きにくく、パス回しに加わって相手を崩すような展開は得意じゃないみたいなので使いどころが限定的で難しい(でもタメを作ってのスルーパスはなぜだか上手い)。

いい選手だと思うけれど、3ポイントを獲れなかったシーズン前半の試合で救世主になるようなタイプではなかった。

・デンベレ、いまいち調子上がってこず


昨シーズンはまさに獅子奮迅の活躍だったけれど今シーズンは細かな怪我を繰り返しなかなか調子が上がってこない我らがモンスター、ムサ・デンベレ。ようやく調子が上がって来たと思ったら怪我でまた一からやり直しと、いつまでたっても絶好調になれないそんな感じのシーズン前半戦だった(それはやはり復帰してからのナリタブライアンのよう)。

15/16シーズンはデンベレの力押しで試合を圧倒していたところもあったのでそれが出来ずにチームとしても苦しんだような印象。このデンベレの不調がハリー・ウィンクスの台頭に繋がるのだけれどそれはまた別の話。


総評

このポイント、この順位につけて文句からはいるのもあれだけれど今シーズンの前半戦は引いた相手を崩せずに内容と勝ち点が見合っていないような試合を繰り返してしまったことに尽きる。2敗しかしていないのに首位と7ポイント差(首位のチェルシーは3敗しているる)、引き分けの多さが本当に悔やまれる。

今シーズンやたらとPKが増えたのも決め手にかけペナルティエリアでグダグダとパスを回しているからに他ならないんじゃないか。本来ならばその前の段階で点が獲らなければいけないところを崩しのアイデアが少なくローズやウォーカーがサイドから突っ込んでいった所でファールをもらえるってパターンが多かった印象だ。

ペナルティを1個ももらえなかったシーズンはその段階に入る前にベイルがミドルシュートをバシバシと信じられないくらいに決めていたからペナルティになる余地がなかった(それにつけても最終戦のアンドレ・マリナーよ)。試合を圧倒していても勝ち点1ではしょうがない。ケイン、ヤンセンの不調もあって本当もったいないなって思うような見ていてストレスがたまるような試合が多かった。

でももちろんいい部分もたくさんあった。ポチェは戦術家というよりはもう少し長いスパンでチームを作るタイプの監督なんだろうけれど3年目に入ってチームの形がしっかり出来ているのを見るとやっぱり優秀なんだなと感じる。そんな監督の下でアリやローズやエリクセン(劇的に守備が改善された)に代表されるような成長していく選手たちを見られるのは本当に楽しい。

可能性は何よりも魅力的。ただそれに結果がついてこなければ意味がない。育てるためって言っても目の前の試合に敗れるのを見るのは気分がいいもんじゃない。そんなわがままなファンの希望をそしてたぶん会長の希望を叶えてくれた不思議なポッケのポチェティーノ(結果を出しながら若手を育てるなんてまったく最高だぜ)。
今を優先するか未来を見据えるかその辺りのバランスの見極めがまた難しいんだろうけれど本当によくやっているって思う。ありがとうポチェティーノ、年が明けてからここ最近は本当に見ていて楽しい。

ちなみにCLはまったくもってグダグダだった。慣れない広いピッチと言うこともあってかプレスがかけられず、リーグ同様点も奪えず閉塞感すら漂っていて正直早く忘れたい嫌な思い出になってしまった。

いままでCLにはいい思い出しかなかったのにな〜。ベイルの躍動でインテル、ACミランとイタリア勢を撃破していった輝く日々、それがすっかり手詰まりだったな〜って思い出に塗り替えられてしまった。来シーズンもCLに出ることが出来たならまた素晴らしい思い出だったって言えるような戦いを期待したい。





2017/01/11

2016年のベストソング トップ10

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1. Teenage Granny/NEVER GOING OUT



安っぽいシンセのビートに甘いメロディのドリームポップ、それはどこかパステルカラーのマシュマロのような響きで最高ではなくても特別で思わず大好きって言葉が頭をよぎる(そういえばEyedressのアルバムもそんな感じだったかもしれない)。たぶんメロディがいいんだろう、でもそれだけではこの特別感は説明できないような気がしてまた少し考える。クレラップなんてなくても伝わる温かさ、消えないぬくもり。いつでもどこにでもあるようでいて、それはどこにもない。そんな感じの特別さ。



2.Jay Som/Think Youre Alright



青春のせつなさの全てをここに置いてきた。凝縮された思い出、他人のものだとしてもそれは特別に輝いて……。こういう音楽が好きだからきっといつまでたっても大人になれないし、それでもいいかななんて思ってしまうんだろう。忘れられない思い出は大人への足かせ。でもだからこそ素晴らしい。何かを引きずり寄り添い、そうやって生きていく人生のサウンドトラック。


3.Aldous RH/Sensuality



気持ちよく、とにかく気持ちよく、そんな音楽を作ろうと追求していくうちに落ちて行き地を這いそして再び上がってきたような、そんな大丈夫かよって言いたくなるような素晴らしい音楽。もちろん気持ちいい。落ちていた時代の音楽も大好きなんだけれどこっちもモードも凄く好き。

4.Hoops/Cool 2


超クール! こんな格好いい曲はどこか鼻につきそうなものだけれど不思議と鼻につかないのはなぜだろう?Permitみたいなバンドをやっているからか?とにかくセンスが良くて作為的ないやらさいが全然ない。これがみんなが聞くべきインディのバンドさ、そんな気配がしないのはどこかオタク臭い匂いが漂っているからかもしれない。おしゃれで格好いい、でもそれだけじゃない感じがしている。だからひねくれず素直に言えるぜ、超クール!


5.angelic milk/Rebel Black




キワモノのようで正統派、オーソドックスにこじらせていてそしてとても曲がいい。Kawaiiは正義ってそう言われたらもう黙るしかない。OK、わかった降参だ、ドラムの弱そうな彼ならこの気持ちきっとわかってくれるはず。ソ連からロシアに変わって二十数年、なんだかこう色んな文化が混ざり合った世代がやって来ているとひしひしと感じる。

6.Forth Wanderers/Slop




圧倒的な説得力、十代の女の子にこんな説得力があっていいのだろうか?こんな子に「あなたは間違っているわ」って言われたらたとえ正しくても謝ってしまうことだろう(そしてそんな幸せも世の中には存在する)。
バックの演奏は久しぶりにUSオルタナって言葉を使いたくなるくらいに位にオーソドックスなんだけれど、でもどこか違って聞こえる。心地いいとか格好いいとかいうよりもなんだか胸にこうグッと来る。


7.Permit/Track #2




時々、文化祭の体育館で演奏していたあのバンドの曲が聞きたくなる。荒々しくて若さにまかせた勢いだけのあのバンド。本当はそんなバンドなんてない、架空の存在だってわかっているけれど、そんなあったらいいなを形にするフィクションリアリティ。Feeling like I'm almost sixteen again、インテリジェンス溢れる16歳。嘘も百編繰り返せば本当になる。


8.Hazel English/Never Going Home



完璧!!そう叫んでみんなでFUDGEを読もうぜ。そうしてモデルの女の子たちがいつもどんな音楽を聞いているか想像しよう。それは都合のいい妄想できっとそんなことはないのだろうけれどでもそうだと信じていたい。そう、彼女たちはHazel Englishを聞いている。初恋のきた道、チャン・ツィイーよりもっとTweeなそんなPerfumeの香りがする。


9.LIFER / NIGHTLIFE


繰り返されるリフの気持ち良さとぶっきらぼうだけどどこか優しいメロディ、やっぱりBlank Dogsじゃんって言葉が頭に浮かぶけれどLIFERはLIFER、得体の知れない気持ち良さ。仮面で正体を隠しフードを被って頭を隠す。いい音楽はいい音楽、なんでもわかってしまう時代のなんだからわからないドキドキ感、この感情は まるで恋だね。


10.Kedr Livanskiy / Sgoraet (Burning Down)



確かに言われてみればLaurel Haloっぽいけれど鉄の味のLaurel Haloよりも格段に聞きやすくそれでいてポップすぎやしない、わかっているこのバランス感が好き。中途半端に美人で中途半端に可愛く中途半端にオシャレでそれら全てを混ぜ合わせると格別にクールになるってことを彼女は教えてくれた。そしてそれらを選択するセンスがもう素晴らしい。




2016/12/30

2016年のベストアルバム トップ10

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1位   CE Schneider Topical / Antifree 




格好のつく音楽と格好のつかない音楽、世の中には格好のつく音楽とつかない音楽がある。よそいきの服と普段着、良く着ているのはどちらで気に入っているのはどちらだろう?(そしてランキングに入りやすいのは?)
これは僕のお気に入りの普段着。鼻歌の最高級で最上級。ルンルン気分でコンビニへ、一歩、二歩、三歩、途中で口笛吹いて夢を夢見て気づけばアニメの世界に迷い混む。僕はヒューイでデューイでルーイ、聞こえて来るのはウェビーの声。おつりをもらってペプシを飲んで家に帰ってスウェットのままベッドに飛び込む。干したばかりの布団に包まれる幸せ、もちろん昼寝。そう、これこそ幸せ。






2位  DIIV / Is the Is Are



メインストリームに行くにはダメすぎて地下に潜るには魅力がありすぎる。疾走するギターにNEU、新しさはないけれど物語とセンスがそれを特別にする。あきらめと自覚、見捨てられないダメさ加減、滅びの美学はありふれた青春映画すらも特別な物語に変えていく。セックス&ドラッグ、暴力はそこになく寂しさだけが存在し膨れあがった自意識が孤独を深めていく。頭に浮かぶクリスチーネ・F。デビット・ボウイは死んだけれど音楽と物語は生き続け、そうしてまたダメになっていく。





3位 CTM / Suite for a Young Girl



潰れてしまった映画館で上映されていたヨーロッパのどこかの国の映画、頭に浮かぶのはそんなイメージ。哀しみと慈しみが響きそして染み渡る。平熱で感情は穏やかに揺さぶられ口を開けぼぅと時を過ごしていく。愛って言葉の意味を考えてぼんやりとしたまま爪を嚙み、孤独という言葉が出て来そうになるのを防いでいる。
出ていた女優さんはとても綺麗で癖のある美しい声をしていて、名前を思い出そうとするけれどその人の名前も映画の名前も思い出せない。そうして頭の中にただ良かったという感触だけを残していく。もやのかかった白黒の頭の中の理想郷。





4位   Chris Cohen / As If Apart



日曜の夕暮れ、犬を連れての河川敷。ランニングをしているおじさんに微笑む素敵なお姉さん。穏やかで幸せな時間には少しの哀愁があって、キラキラ輝いてはいないけれどでもだからこそ色あせない。内側からわき上がってくるぬるま湯の気持ち良さ、吸わない煙草を買ってコーヒーを片手にベンチに座り街を眺めて、家に帰るタイミングを探っている。オールドファッションのドーナツが入った袋から60年代と70年代の匂いが漂い満足げに微笑んで過去と未来に思いをはせる。未来を感じる懐古主義、コーヒーそしてドーナツ、この組み合わせはやはり最高だ。





5位 The Caretaker / Everywhere At The End of Time



起きたばっかり昼まで寝てて寝ぼけた頭でぼんやりと見ていた夢の続きを考え思い出そうとまた目をつむる。それはまるで物語の回想シーンのように時の流れが現実と違っていて……思わず走馬灯とういう言葉が頭をよぎる。でもそれはいつまでたっても自分のもののようには感じられずずっとふわふわしたまま。だけど嫌な感じはしない。他人の夢を夢見ているような、誰かの夢の中に入っているようなぼんやりとした心地良さ。
そうして気がついたら夕暮れでオレンジ色の光が部屋に差し込み、階下で夕飯の支度をしている音が聞こえてきた。コトコトコトコト、鍋の音を聞きながらTVをつけて再放送のドラマを見てチャンネルを変え、昔の映画を眺めてTVを消して再び目をつむる。こうしてあっという間に一日が終わり、また夢の中に入っていく。誰かが僕を呼ぶ声が聞こえた気がしたけれどそれはどこか遠くに響いて……。
ありもしない思い出に浸る記憶の旅路、ぬるい緑の海の味、ここはソラリス、きっとそう。






6位 Babyfather / ''BBF'' Hosted By DJ Escrow



Dean  Blunt監督の最新作はSF大作。Dean  Blunt、やはり彼は映画を作りたいに違いない。ソロになってからはずっとコンセンプトありきなアルバムを作っているような気がする。
近未来SF、車が空を飛ぶような時代になったっていうのに人はまだアイデンティティ、ナショナリティに悩まされている。This makes me proud to be British,This makes me proud to be British、ラジオ番組ってていでふざけていながらもいたって真面目、つまりはやっぱりHype Williams時代と変わっていない。変わったのはキャストだけ。シリアスのユーモア包み、ふざけている奴こそ信頼できる(好きだぜピンチョン)、そんな好きなタイプの映画みたいな好きなタイプの音楽。





7位   Jenny Hval / Blood Bitch



なんだかようやく彼女のことがわかった気がするよ。それはたぶん気のせいだけれどだからこそあっているようなそんな気分。前作よりも格段に聞きやすく輪郭もはっきりしてきて、今ならきっとその頬に触れられそうな気さえする。でも触れてしまったらきっと人生が狂う、たぶんこれはあっている。友人の評価がイマイチなのには理由があるのだ。She so cute、こんなことを言ってしまうと怒られてしまうかも知れないけれど腐りかけの食べ物が一番おいしいように狂いかけの彼女はとても魅力的だ。もしかしたらフリをしているだけなのかもしれない。でもだとしてもかまわない、本物の偽物ならばそれでいい。
愛って狂おしいものだってJenny Hvalは教えてくれる。






8位  Moon City Boys / I Need More 



スタイルとファッション。一過性のファッションはそれゆえに時代を映し、スタイルが自身を代弁する。Moon City Boysという完璧な名前とスタイル、ソリッドでジャキジャキのギターの音色は僕にAu Pairsの名前を思い出させてくれたけどそれ以上に頭に浮かんだのはThe Strokesのその姿。完璧なスタイルと音楽、それだけでもう素晴らしい。格好良さとはいつも憧れと共にある。






9位 Lust for Youth / Compassion














結局のところ10年代のNew Orderってだけなのかもしれない。でもそれだけじゃないような特別な響きがここにはあって……。どこにも繋がらないようでいてどこかに繋がっている夜のバックグラウンドミュージック。孤独でロマンティックで寂しくて、男らしくない男の子らしさと色あせない思い出がここにはある。それがきっと特別な響きを生むのだろう。あの日見た君の名前を僕は知らない、暗闇で光り輝く寄せ集め、僕の新しい宝物。



10位 David West / Peace or Love




それは街に貼られたコンサートのポスターのように心を躍らせ、やがてやってくる輝く時間に意識を飛ばす。何かが始まる予感、試合前の胸の高鳴り、期待が心を支配する。それは何にも代えがたく、それこそが生きる活力たりえるものでもある。僕はまだ起こっていない何かがが起きるのを待っている。後悔しない完璧な映画のような期待感(だがそれは幻だ)、この感情が明日も生きていたいという気にさせてくれる。貼られたポスター、壁の向こうに僕は未来を見る。





2016/12/27

かげきしょうじょ!!3巻に見る星野さんの素晴らしさ

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白泉社・メロディに移籍し仕切り直してからの3巻目、運動会の準備とか双子の話とか色々あったけれど今回は最後の星野さんの読み切りが全て持っていった。前々から星野さん好きだったんだけれど(色々とはっきりと言うところが素敵だなって)この話は本当に良かった。

普通さ、祖母も母も団員だったっていうのに3回も落ちていたらメンタルが相当やられていてもおかしくないよね?作中でもちょっと触れられていたけれど、星野さんが落ち続けているというその事実は「コネ」で合格することがないってことを証明している。でも逆に言うと「コネ」があるから普通の人より厳しく判断されることもあるんじゃないかって。コネって言われないように誰が見ても文句なしのレベルじゃないと合格させられないそんなバイアスが知らず知らずのうちにかかってしまうこともあるのかもしれない。
これだけ落ち続けていたら自分を守るためにそこに理由を求めてしまっても仕方がない。私が受からないのは私がおばあちゃんの孫だからってそんな風に思ってしまってもしょうがないんじゃないかって。

それをこの星野薫さんはネガティブなことを一切考えずにただひたすら努力する。妬みやそねみもきっと多少はあっただろうにそれも表に出さずに全て自分に原因を求めて頑張る、そんな素晴らしい女の子、もうこれは惚れてしまうのもしかたがない。むしろ惚れるのが自然。それこそ天然型、中卒一発合格のさらさもわくわく感があって大好きだけれど星野さんみたいなひたむきに頑張っている人も大好き。本当、こういう風に考えられる子はいい、素晴らしい。

もうね、この3巻はこの星野さんの話の為にあったと言っても良いかもしれない。そんな風に見てみると夏休み明けに髪をばっさり切った星野さんの姿の意味も見えてくる。

入学しプロに近づきだんだんと失われていく少女性、それが消え去る前のあの夏の日々、まったく効果はバツグンだ!

少女とはなにかということを考えさせてくれるこの少女漫画。
少女とは失われゆくもの、消えていくからこそ美しい、そんな夏の日々に思いをはせる冬の夜、まったく星野さんは最高だ。ハートを射貫かれさまよい歩くぜバス停を。








2016/12/07

Let's Eat Grandma〜ぼくときみとアイドルと〜

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推しが武道館いってくれたら死ぬ。
Let's Eat Grandma、こんなアイドルが近くにいたらマジで通っていたかもしれない。






ハリーポッターの世界の中の女の子たちかと思ったら、いつのまにかこんなわけのわからない感じになっていて最高じゃないか。アイドルの定義っていったいなんなのかわからないけれど、どんな曲でもアルプス一万尺やる彼女たちはきっとアイドル。
推しが武道館いってくれたら死ぬ、僕はれおが好きだけれど彼女たちだって負けてはいない。

実のところ地下アイドルって言葉を最初に聞いたときにはこういう怪しげなパフォーマンスをする人たちだと思っていた(地下ってそういうものだって)。

しかし部屋で遊んでいる姿を垣間見ているような気もするパフォーマンス。






2016/11/17

LIFER/From Kuru -素敵な音楽・犬を連れた奥さん-

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LIFER、こいつはいい。
晴れた日の公園、犬を連れてのBlank Dogs。

Blank Dogsから地下の集会感をなくして日の当たる気持ちの良さをプラスしたような素敵な音楽。途中でコーヒーを買って公園を散歩しようぜ!これなら両親にだって紹介できるかもしれない。

しかしそれは幻なんじゃないか?どこからか確かに感じる秘密集会の気配、それが格好良さの源。明るいだけでは決してない。




格好良さと気持ち良さの共存、奇跡のツートップ。
背徳感ある気持ち良さ。